ギリシャ旅行6. サントリーニの基本情報

青いドームの教会と白い建物の並んだ風景がとても有名なサントリーニ。ギリシャという国を浮かべたときに、その光景を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。私もその1人で、かつ、観光本には島の規模や巡るためにかかる時間等はあまり書かれていないため、「あの青い教会が中心となった街が1つあるくらいの小さい島だろう」と思い込んで旅程を立てて、結果的に、「こんな旅程無理!」となり予定変更を余儀なくされました。

先に言いますと、この島に行くときは最低でも2泊3日は確保してください。

サントリーニ島は広い上に、どこに移動するにも時間がかかります。私は最初1泊だけする予定でしたが、もう1泊延長しました。今思えば、空港から街へのタクシーの運転手さんに1泊だけの滞在だと言ったときに「お前なに言ってんの?」という顔をされたのは当然だなと思います。

ここではサントリーニ島の主要な街や、移動、観光場所の全般についてまとめていきます。それぞれの街の詳細や、お店については別の記事で個別に書きます。

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 サントリーニ島の主要な街は、フィラとイアです。

フィラは交通網の中心で、他の街やビーチ、空港に行くバスはここが始発です。また、大きな港もあり、他の島にフェリーで移動することもできます。島の色々なところを巡るのであれば、フィラで宿を取れば間違いないです。物理的にも島の中心部です。ごはんやさんやお土産やさんもたくさんあります。お土産やさんが違っても同じものを扱っていることが多いのですが、個人的な感覚としては坂の上にいくほど価格が安くなる傾向があるように思いました。客が減るから?なので、お土産を探すときは、坂の下のお店から見ていくことをおすすめします。

イアは、上で載せた有名な青いドームの教会がある街です。また、世界一といわれる夕陽を見ることができます。ホテルの多くは斜面に沿って建てられているので(でも夕陽が見える方向ではない)、どこを予約しても海を見晴らせると思います。ですが、細い道が無数に広がっているので、小さいホテルを取ると、そもそもホテルに全然たどり着けないリスクがあります。あそこに行こう!とガツガツ階段を下っていくと全然違うところに出た、をたくさん経験しました。こちらもお店がたくさんあります。特にアクセサリーやさんが多いように感じました。

 

島のなかの移動は基本はバスになると思います。バスは30分に1本くらいの頻度で走っています。観光バスのような大型のバスで、席に着いたあとにどこまで行きたいか聞かれ、お金を支払ってチケットをもらいます。行きたい場所の名前だけを言えばいいので、日本語しか話せなくても大丈夫です。そのあと管理人みたいな人がバスの中をまわってきて、チケットを見せることもありました。距離によりますが、大体1.6~1.8ユーロです。フィラと空港間、フィラとイア間は大体30分くらいです。バス自体に分かりやすい行き先が出ているわけではないので、乗り口にいるスタッフに「イア!イア!」みたいな感じで行きたいところを言えば、合ってるか合ってないかわかります。

タクシーも使えますが、安くはなく、空港からフィラまで20ユーロ程度です。ピルゴスからカマリビーチに行ったときは15ユーロでした。島のなかで、ここからここはいくら、といったように料金が決まってる感じがしました。街の道を流しで走ってるタクシーは皆無ですので、ホテルやレストランから乗るときはスタッフに呼んでもらったほうがいいです。

その他の交通手段はロバと、レンタルできる4輪のバイクが主要かなと思います。ロバでどこまでも行くわけではなく、この島は高低差がすごく、しかも階段なので、それを上る用です。4輪のバイクはレンタルしなかったので費用がわかりませんが、走っているところをよく見かけました。1日に色々な場所を巡る場合には便利だと思います。乗ってる人は欧米人カップルが多かったです。

 観光場所としては主要な街であるフィラとイアが基本かなと思います。上述のとおり、ごはんやさんもお土産やさんも一通りあります。ですが観光者向け感は強いです。その他の街でいうとピルゴスとイメロヴィグリも景色が綺麗ですし、フィラとイアほど人も多くないので、のんびり散策するのに良いです。植え込みや階段に座っておしゃべりしている人も結構いました。ごはんやさんも多いので泊まってもよいとは思いますが、どこかに行くためには基本的にフィラまで出て、そこからバスを乗り継ぐ必要があるところが難点。時間がきつきつな旅程でなければ、リラックスできるのでぜひ行ってほしいです。

ビーチはレッドビーチと、ブラックビーチと呼ばれるペリッサビーチとカマリビーチが有名です。それぞれ、フィラからバスで行くことができます。

ギリシャ旅行5. ホテル リラズ ハウス

ホテル名:Lela's House(リラズ ハウス)

このホテルは、アテネからフェリーで1.5時間程度の場所にある島、イドラ島にあります。ホテルというよりは、アパートメントというか、名前のとおり、お家のような感じです。場所がいいので使い勝手がよく、また日光がよく入る、気持ちよい宿でした。

www.booking.com

場所はイドラの港から2~3分の、とても良い立地です。港まわりはレストランが多いものの、この宿は一本奥に入ったところにありますし、宿の前の道はそこまで人通りがあるわけではないので、騒音等は特に気になりません。入り口はこんな感じ。

ちなみにここのチェックインは12時、チェックアウトは11時。私たちが着いたのは10時頃だったので部屋にはまだ入れないと言われましたが、荷物自体は預かってくれて、鍵も貸してくれました。

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ドアにはインターホンではなく、手の形をしたコンコンするものが付いています。ヨーロッパって、こういうちょっとしたものが意味不明で可愛かったりしますよね。

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私が泊まったのは1階のお部屋。3人での宿泊だったので2ベッドルームで、みんなでしゃべったりできるリビングがあるところが良いなーと探して見つけた場所がここです。キッチンの横には大きくはないダイニングテーブルとイスが3つ、洗面所の前にはローテーブルとソファとイスがあります。写真の右上にあるものはテレビ、右下のものがテーブル。夜にみんなで眠くなるまで、ここでカードゲームをやって盛り上がりました。

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キッチンも簡素なものですが付いています。小さめの冷蔵庫と電子レンジ、ポットとコーヒーメーカー、引き出しのなかには調理器具一式が入っていました。お皿やコップなんかもあります。ティーパックもありますが、お水は置いていないので、自分で買ってくるか、水道の水を使う必要があります。ギリシャは水道のお水もそのまま飲めると現地の友人が言っていました。

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ベッドルームはこんな感じ。ギリシャらしく、白が基調になっています。クローゼットもしっかりとあります。カーテンは写真のとおり薄いものだけで、窓の外側に木の扉もありますが、正直遮光性はあまりなく、朝日で目が覚めました。

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窓を開けると下に道があり(ギリシャの島は高低差がかなりあるので、入り口は1階でしたが窓の外は2階くらいの高さ)、人やネコが通ります。写真は、窓を開けたらネコがいたとき。

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洗面所に関しては、洗面所、トイレ、シャワーが一緒になっています。アメニティはあまりよろしくなく、石鹸とボディソープ、シャンプーがあったくらいです。あまり質がいい感じではなかったので、自分のものを持っていくことをおすすめします。タオル類なんかはもちろん常備されています。

この宿はホテルではなく、部屋を貸しているといった形態なので、朝食や夕食は付けられません。ですが、近くにごはんやさんがたくさんありますし、港まわりはほぼ、どのお店も朝食をやっているので全く問題ないです。

この宿でひとつだけ困ったのは、wifiの接続の悪さ。とにかくwifiが弱く、ネットでサイトを見るどころか、メッセージを送ることすら微妙です。そもそも高頻度で接続先が見当たらなくなります。まあ、せっかくみんなで泊まってるんだからネットなんて使わずにしゃべろうよ!と開き直りました。どのレストランも無料でwifiを使わせてくれるので、ネットに接続したいときはレストランを頼りましょう。

あと、ギリシャには珍しく、この宿はチェックアウト時間に厳格です。チェックアウト時間の11時を少しだけ過ぎたらノックしてスタッフさんが来ました。チェックインが1時間後の12時なので、仕方がないとは思いますが…。というか、1時間で部屋を全部片付けるってすごいですね。

チェックアウトをして、部屋を出たら、目の前の階段でネコが寝ていました。近づいてもまったく起きず、ここまで警戒心をなくすだなんて、ネコにとって暮らしやすい島なんだなーと思いました。

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ギリシャ旅行4. ホテル アモウディ ビラ 2/2

ホテル名:Amoudi Villas(アモウディ ビラ)

前の記事の続きです。

www.tripadvisor.jp

 このホテルのよかった点のひとつは前の記事でも書いたセクシーなお兄さんのLucas。観光場所や、ごはんやさんについて、こちらの希望を聞いたうえで、一緒にプランを考えてくれました。なお、典型的なギリシャ人なので、考えている間、彼はバルコニーに腰掛けて、私たちと一緒にコーヒーを飲んでいました。ギリシャの接客は基本ゆるめです。

ふたつめは、のんびりできるバルコニー。ずーっとバルコニーでお茶をしながら港を眺めていたいな、と思えるくらい、穏やかな空気が流れていました。夜は港まわりのレストランの賑わいが見え(ドアをちゃんと閉めれば部屋のなかは静かです)、朝は誰もいない港を一望できます。

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朝、バルコニーでのんびりしていたら、ネコが遊びにきました。このネコ含め、ギリシャの野良猫は人馴れしていて、好きなだけ触らせてくれることが多かったです。また、野良猫とは思えないくらい毛並みのよい子ばかり。

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みっつめは、隣に泊まっていたイギリス人とドイツ人のカップル。2人はここに2週間滞在しているとのことで、サントリーニの観光場所について教えてくれました。その2人が、「イアの夕陽を見るならイアの頂上付近にある古城が有名だけど、ぎゅうぎゅうに混んでいてリラックスできないから、港のほうで見たほうがいいよ!」と教えてくれて、実際に港の防波堤から夕陽を見ることにしたのですが、人もそこまで多くなく、のんびり過ごせました、この2人がいなかったら、その激混みな古城に間違いなく行っていました。ちなみにこのカップル、滞在期間が長いので、Lucasと友達みたいになっており、一緒にボードゲームをしたり、お茶をしてました。赤いTシャツを着ているのがLucasです。

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ここの前日に泊まったホテルも、お隣さんと話せるようなバルコニーになっていましたが、ギリシャでは一般的な形なのでしょうか(おしゃべり好きなギリシャ人だから納得できるといえばできる)。せっかくなので、こちらから話かけてお話すれば、観光本じゃ分からない情報もゲットできるので、ぜひ色んな人と関わってみてほしいです。

また、ホテルのバルコニーから見て左側のほうも歩いていけるので、お散歩にちょうどいいです。

起きたトラブル(というほどでもないですが)は2つ+小さいこと。

ひとつめは、ホテルのお兄さんが、部屋の鍵を私たちに渡し忘れていたこと。夕陽を見るために、さて、部屋を出よう。というときに鍵がないことに気が付きました。何か困ったとき用にLucasが連絡先を教えてくれていたのですが、運悪く、車の修理に出かけていたので連絡つかず…。「貴重品を持っていけば、もし捕られても困らないし、そもそもサントリーニに遊びに来る人は私たちより裕福だから大丈夫!」と考えることにして、部屋を出て、港まで夕陽を観に行きました。夕陽が沈み、部屋に戻るために防波堤から降りたところ、Lucasが来て、「よかった!ここにいると思ったんだ!ごめんね!鍵のことすっかり忘れてたよ!部屋の鍵は閉めてきたよ、はい、これ鍵!ここは誰も盗みに入るような人はいないから大丈夫だよ!」と鍵を渡してくれました。この対応に怒る人もいるかもしれませんが、なんだかギリシャの島ってのんびりしていて、まあいいかーと思えました。私のなかでは、ちょっと笑える、ギリシャ人のゆるいエピソードのひとつです。

もうひとつのトラブルは、夜遅く~朝にシャワーのお湯がでなかったこと。ギリシャ太陽光発電で昼間にお湯を作って貯めておくことがわりと主流なようで、これはアテネでホームステイしていた家でも毎日の出来事でした。夕方は普通にお湯が出るので(なんならすごく熱い)、予備的にでも早い時間にシャワーを浴びておくことをおすすめします。ちなみに朝にLucasに、シャワーでお湯が出ないと言ったところ、「知ってるよ!」と言われました笑 これには思わず、「知ってるのかー…」としか反応できませんでした。これも日本で起きたらちょっとイラっとすると思いますが、ギリシャだとなんだか、それなら仕方ないよねー、と、許せてしまいました。

もうひとつは、イアの街に行くためのロバ(の飼い主?)が気まぐれなこと!隣のカップルから、「この2週間、ロバは7時半には来ていたよ。でも1日だけ、来なかった日があった。」と教えてもらいました。私たちは人がいないうちに有名な青い教会のところに行って写真を撮りたいと思っていたので、6時頃に起きて待機していたのですが、9時になってもロバは来ず。隣のカップルからは「今日はロバ遅いねー。ロバが来たら付けてる鐘の音が聞こえるからすぐ分かるよ。」と言われました。Lucasもいたのでロバが来ない、と伝えたところ「ロバはまだ寝てるんじゃない?君たちが起きるの早すぎるんだよー。」と言われました。ギリシャはロバですらゆるい。結局、9時半頃になって、階段上からロバが現れたのですが、今度は階段の途中から降りてこない。あれは乗れるのか?乗れないのか?と、みんなで話していたところ、Lucasがホテルから降りて、ロバの飼い主に聞きにいってくれました。そしたら「今日は階段の一番下からじゃなくて、途中からって言ってるよ!」と教えられ、私たちは結局、辛い辛い階段を途中まで上ったのでした…。

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ホテルのランクや設備が重要でない方にはぜひ泊まってみてほしいホテルです。いい意味でも悪い意味でもギリシャを楽しめます。